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ドラえもん募金とメディアの力 [2005年2月]

ドラえもん募金とメディアの力

今日のso-netはまるで金縛りにでもあったようにうんともすんとも言いません。so-netのHPによると、アクセス集中のためとありました。

さて、殿下さまの沸騰の日々『てめーらなめんなよっ!』で殿下さんが書いております「ドラえもん募金」ですが、自分とこに繋がらないからぐぐって他所を見ていて気付いたことを書きたいと思います。

昨年の年末にかけて新潟中越地震とスマトラ沖大地震という悲惨な災害が続けて起きたために、ドラえもん募金も2回行われました。それぞれの募金総額は、

新潟中越地震   :2億1628万9200円
スマトラ沖大地震:    9126万0300円

となっており大きな善意が寄せられていることが分かります。これらの内訳を見てみると、

新潟中越地震
1億円:新潟県災害対策本部
1千万円分の援助物資:日本赤十字社 
1千万円:新潟県災害救援ボランティア本部
1千万円:新潟県中越地震ボランティア活動基金
8628万9200円:日本赤十字社
(うちテレビ朝日負担金=500万円、全体の2.3%)となり、

一方のスマトラ沖大地震は、
   300万円:AMDA 
   300万円:日本ユニセフ協会
   300万円:ピース・ウィンズ・ジャパン
8226万300円:日本赤十字社
(うちテレビ朝日負担金=250万円、全体の2.7%)

となっています。私も上記の両方とも電話して募金をしたのですが、こういうものはテレビ局が赤十字社の代理で行うものと思っていたので(集まった額の大半が赤十字社に付託されているとは言え)、全体の2.5%程度の負担しかしていないテレビ朝日の裁量で募金が分配されているのは、きつく言えば背信行為だと思いました。
テレビ朝日によって分配された団体がどうというわけではないのですが(PWJはいろいろあるようですが)、災害援助等のエキスパートである赤十字社ではなく、災害対策本部でもなく、テレビ朝日が自分の金のように募金を扱うのはやはり解せません。

ところで、新潟のNPOのHPで募金授受のニュースがトピックで出ています。

テレビ朝日福祉文化事業団が新潟県中越地震ボランティア活動基金へ寄付

-----引用開始-----
(ドラえもん募金が)11月24日に終了した際、募金総額は2億1077万4200円であった。これに、テレビ朝日本社ビル1階アトリウムに設置された募金箱への51万5000円とテレビ朝日からの寄付500万円を加えた総額2億1628万9200円が同事業団社会福祉法人 テレビ朝日福祉文化事業団を通じて被災地の復興に役立てるため寄付された。(中略)
12月21日、同事業団 佐方紀子事務局長らが新潟県NPOサポートセンター(NPO法人新潟NPO協会 受託)を訪れ新潟県中越地震ボランティア活動基金へ目録を手渡した。
-----引用終了-----

ドラえもん募金が終了したのは11月24日。目録の贈呈は12月21日です。それでは、新潟県災害対策本部に寄付された1億円分と新潟中越地震ボランティア活動基金に寄付された1千万円の確認をしてみます。

新潟県出納局資料

新潟中越地震ボランティア活動基金

まず、災害対策本部に1億円が寄託されたのは、11月5日掲載のところにドラえもん募金の項目があることから、11月5日かそれ以前ということになります。一方、ボランティア活動基金は、11月26日に社会福祉法人テレビ朝日福祉文化事業団様と記載があります。目録の贈呈は単なる儀式みたいなものでしょうから、先にお金を振り込んでからということでしょう。ですから、ボランティア基金の方は、募金終了すぐに振込みの手続きをしたと考えられます。
ところで、災害対策本部の1億円はどうでしょうか?10月26日の地震発生のあと、10日間足らずで1億円を超える募金があったのでしょうか?
途中経過について
「散歩道」さんのところから引用させていただくと、

-----引用開始-----
皆様から多数のご協力を頂き、28日午後には募金額が4千万円を突破致しました。一刻も早く皆様の善意をお届けするために、第1弾としてテレビ朝日福祉文化事業団から3千万円を新潟県の災害対策本部に、日本赤十字社を通じて1千万円の援助物資を30日までに贈呈することが決定いたしました。
-----引用終了-----

地震発生から2日足らずで4千万円、うち災害対策本部に3千万円。ということは11月5日までに残り7千万円か、・・・・・・・問題なさそうですね。

最近「朝日」と名が付くものに対してはどうしても疑いの眼差しで見てしまって、いかんです。ごめんなさい。

ところで、ここの佐方紀子事務局長はいずれの件でも目録贈呈に出席されていますが、肝心のHPにはその記載が一切ないですね。それこそトピックスでしょうに。因みに厚生労働省に提出されている資料依れば、主な事業内容として、
第二種社会福祉事業
1.児童福祉事業に対する助成
2.母子福祉事業に対する助成
3.心身障害者の更正援護事業に対する助成
4.老人福祉事業に対する助成

となっています。いずれも社会的に意義のある活動ですが、事業内容に災害支援という項目はありません。テレビ朝日が代理で寄託すればいいものをわざわざこの団体を通すことに何か意義があるのでしょうか?(しつこいですか?)

さて、新潟の災害対策本部の寄託の資料の11月13日掲載部分には、朝日新聞の寄託が掲載されています。その下には社会福祉法人 朝日新聞厚生文化事業団名義で1億7千万円の記載があります。そこのトピックスを引用すると、

-----引用開始-----
朝日新聞厚生文化事業団と朝日新聞社が呼びかけた救援募金は、12月28日をもっていったん終了させていただきました。
全国の皆様をはじめ韓国、中国、アメリカなど海外から寄せられた募金は計6232件、2億1810万167円にのぼりました。(中略)

一部は新潟県災害救援ボランティア本部などを通じた活動支援のほか、朝日新聞厚生文化事業団が独自に実施した
①被災者の心のケア対策のコンサートや巡回寄席
②子どもたちの「心のケアマニュアル」の緊急出版と学校関係者への配布
③聴覚障害者の情報確保支援
④障害者の小規模作業所の再建助成
⑤自閉症児・者親の会への支援
などに充てさせていただきました。
-----引用終了-----

「韓国、中国、アメリカ・・・」これはデフォルトでしょうね。

テレビ朝日のドラえもん募金とほぼ同等の金額になっているこの募金総額のうち、災害対策本部へ寄託された残りは約4800万円、ボランティア本部へ寄託された金額はテレビ朝日と同等(1千万)とすると約3800万円が当該事業団が独自に実施した項目の費用に充当されていることになります(もっと少ないかもしれませんが)。
もちろん、そのいずれも重要で意義のある活動であり、それ自体は全く問題ないのですが、彼らが独自にそれを行うことは果たして募金者の意図や主旨に適うものなのでしょうか?それと募金に先立ってその用途について開示されていたのでしょうか?

テレビ朝日も朝日新聞も実際には、集まった募金を適正に処理しているとは思います。しかし、ややもすれば、集まった募金を恣意的に使ったり(不適正に使うという意味ではなく、募金者の意図とは異なるものに使うという意味)、特定の団体に分配できてしまうというのは問題ではないでしょうか?

さて、最後に他のマスコミの状況です。災害対策本部の資料でざーっと見た中では、
読売新聞社・(福)読売光と愛の事業団の4億円
(株)北日本新聞社、北日本放送(株)の1億5800万円
熊本日日新聞社・RKK熊本放送・熊本善意銀行の1億204万円
(株)秋田魁新報社・ABS秋田放送・AKT秋田テレビの1億568万円
中日新聞社・中日新聞社会事業団の6億5230万円

とマスメディアによる募金収集能力が傑出していることが分かります。これは、マスコミによる報道の影響力が如何に甚大であるかを如実に物語っていると思います。
それにしても中部地区は景気が回復してるのでしょうか。購読者数を考えるとどえりゃあことになってますね。


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