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今すべきことは [2005年4月]

今すべきことは

AA会議での小泉首相の発言について書いてみたいと思います。
もう既に多くの方が触れており、周回遅れの感は否めませんが・・・。

アジア・アフリカ首脳会議における小泉総理大臣スピーチ

半世紀ぶりに、アジアとアフリカの諸国が一堂に集うこの歴史的会議に出席することはこの上ない光栄であり、会議を主催頂いたインドネシア及び南アフリカの両共同議長に深甚なる謝意を表します。私は、この50年間我々を結びつけてきた強い絆を改めて実感し、我々が共に歩んできた道を振り返るとともに、21世紀においてアジアとアフリカの国々が世界の人々の安寧と繁栄のために何をなすべきか率直に議論するために、この会議に出席しました。

(過去50年の歩み)
50年前、バンドンに集まったアジア・アフリカ諸国の前で、我が国は、平和国家として、国家発展に努める決意を表明しましたが、現在も、この50年前の志にいささかの揺るぎもありません。

我が国は、かつて植民地支配と侵略によって、多くの国々、とりわけアジア諸国の人々に対して多大の損害と苦痛を与えました。こうした歴史の事実を謙虚に受けとめ、痛切なる反省と心からのお詫びの気持ちを常に心に刻みつつ、我が国は第二次世界大戦後一貫して、経済大国になっても軍事大国にはならず、いかなる問題も、武力に依らず平和的に解決するとの立場を堅持しています。今後とも、世界の国々との信頼関係を大切にして、世界の平和と繁栄に貢献していく決意であることを、改めて表明します。

(アジア、アフリカ支援の実績)
過去50年の我が国の発展は、日本国民の不屈の努力の賜でありますが、国際社会の支援があって初めて実現できたものです。日本はこのことを忘れません。戦後の荒廃から立ち上がった国民とその世代の代表として、私は生活の向上へ向け、額に汗をし懸命に働こうとするアジア・アフリカの人々と共に歩んでいきたいと思います。

我が国は、こうした考えに立って、
アジア・アフリカ地域の開発のために人づくりやインフラ整備、水・感染症対策といった保健衛生分野の支援に力を入れるとともに、貿易・投資環境の改善に努めてまいりました。

(将来に向けての平和的な国際協力の遂行への決意)
本日、私は、今後我々が手を携えて進めるべき3点、すなわち、第一に経済開発、第二に平和の構築、第三に国際協調の推進に絞って発言します。(以下、見出しのみ)

(文明間の対話)

(結び)


>我が国は、かつて植民地支配と侵略によって、多くの国々、とりわけアジア諸国の人々に対して多大の損害と苦痛を与えました。

>こうした歴史の事実を謙虚に受けとめ、痛切なる反省と心からのお詫びの気持ちを常に心に刻みつつ、我が国は第二次世界大戦後一貫して、経済大国になっても軍事大国にはならず、いかなる問題も、武力に依らず平和的に解決するとの立場を堅持しています。

>今後とも、世界の国々との信頼関係を大切にして、世界の平和と繁栄に貢献していく決意であることを、改めて表明します。

お詫びや謝罪を述べたことに対して批判的な意見がありますが、私としても戦後60年経ってもなお、卑屈な態度を取らざるを得ない状況に対して憤懣やるかたなしという感じです。

かの戦争がアジア諸国の独立を促したこと、日本人の血税を投入してインフラ整備をし、教育を施し近代化を促進したこと、そのために多くの日本人が自国のみならず多くの国のために勇敢に戦い戦火に散ったこと、これらは日本人として誇りにこそ思え卑屈になることはないと思います。

幸い多くのアジアの国々には、日本の先人達の思いは伝わっていると思います。一方、極東の3国はそれを受け容れるどころか、事実を隠蔽、捏造、歪曲して強請り集りを繰り返しています。

こういうことは断じて許すわけには行きません。これらのことは日本人としての誇りや名誉を著しく傷つけるからです。

日本人の美徳とは、相手のことを慮って善行を施せることではないかと思います。そしてそれを徒に自慢したり喧伝することなく、紳士然と振舞うことではないかと思います。
戦争そのものを美化する心算はありませんが、少なくともそういう意図は確かにあったと思います。

だから、こちらが善意を尽くしたことに対して、不幸にも相手がそれを善意と受取らなくても、相手を責めずむしろ自らの致し方を自戒したり、無用な争いを避けようとする優しさが日本人には具備されていると思います。
これは決して国外では通用しないお人好しの発想ですが。

そう考えると、今回の首相の発言を無下に否定することはできません。
誰しも無用に謝罪などしたくないのは自明ですが、こちらに理があってもなお、頭を下げることができるのは、余裕があるからこそできるものだと思います。

バカ相手にまともに反論しても決して建設的な話し合いなどできないからです。

 

反日を掲げている極東3国の言動については、当然のことながら腸が煮えくり返る思いを持つのは、上でも触れたように日本人ならば当然の感情です。
ただ、国家運営を考えるにおいて仮想敵国(実際は完全に敵国視されてますが)を想定して国威高揚を図る手段そのもの-本来、日本も考えてもいい-は否定できないと思います。

問題なのは、そういう方針を彼らが示して圧力をかけてこようが、それに屈しない毅然とした態度をとることが重要であると考えます。となると、変えるべきは彼らの姿勢ではなく、国内の姿勢であると思います。
ということで私は、安易に妥協したり、利敵行為を繰り返した売国的日本人や惰弱な官僚、政治家の存在こそ糾されるべきと考えます。

次にアメリカに対して私は、親米でも反米でもなく、国家戦略的に是々非々を考える付き合い方を考えるべきだと考えています。とは言え米軍などの武威に守られている現状では辛うじて「是米」止む無しかなと考えています。

AA会議で日本が牽引役となって参加国を糾合し連帯することになれば、欧米にとって脅威となるでしょう。ただでさえ日本は、敗戦国でありながら、卓越した能力と驚異的な粘り強さで経済大国へと這い上がった恐るべき国なのですから。

となれば、欧米にとって、日本の隆盛は脅威になることはあっても歓迎することはないと考えねばなりません。そう思う彼らにしてみれば、極東3国の反日の主張に正当性があれば、これを利用しない手はないと考えるのは自然なことかもしれません。
繰り返しになりますが、欧米各国にしてみれば、極東3国などはハナから相手にしていないのです、自国のために使えればよし、さもなくば日本を叩くために使えればいいぐらいの存在でしかないということです。

不幸なことに国際的には「敗戦国=悪」という概念がまだあるように思います。
国連がその最たるものでしょう。そんな中で、徒に過去を正当化する主張を行うのは、「前非(敗戦)を悔いてない」と思われこそすれ、評価されないでしょう。

そう考えると、屈辱的ではあっても謝罪することで、かつて欧米列強に植民地からされていた極東3国(+シンガポールもかな)を除くアジア各国やアフリカの国々の信頼を得ることと欧米に対して殊勝なイメージを植えつけることができれば下げる頭はあってもいいと思います。

ところで、国内を見渡せば、相も変らず売国奴が跋扈し、利敵行為が横行する有様です。

そんな中で自国に誇りを持つ人が、現政権、小泉首相を詰るのは、かえってかかる売国左翼を利するだけです。極東の3国が彼の肖像を貶めるのもそれほど脅威に感じている証左であるとも言えます。

仮に小泉氏が失脚した場合、誰が後継になるのでしょうか?

親北や媚中派が多い民主党などにこの国は任せられませんし、公明党にべったりで野中爺の怨念を引きずる古賀誠一党、例えば野田聖子などが首班を受けるのも御免被りたいですし、土井たか子と憲法論議をする亀井静香などは論外でしょう。

安部氏に期待する向きもありますが、彼に党をまとめる手腕はまだ期待できません。というよりも彼が自由に、まっとうで痛快なことを発言できるのも幹事長代理という役職で遊軍として動けるからこそでしょう。

現政権には、町村氏、中川氏、中山氏が閣僚として踏ん張っています。そこに遊軍として安部氏が次代の正当な後継として地歩を固めています。

今は、自民や民主の仮面を被った残留左翼を炙り出すこと、誤った歴史認識やマスコミのミスリードによって洗脳されている人達を一人でも多く覚醒させること こそ急務です。

そのためには、小異はありましょうが、大同を取って現政権を支持しつつ、正しい決断を促すために正しい世論を形成することこそ、誇りある日本人としてすべきことではないでしょうか?

最後に

今回の首相の発言は、屈辱的なものであったことは事実です。

しかし、国際会議の万座の前で、日本の総理大臣として謝罪をせねばならなかった首相の心中はどうだったのでしょうか?
もし彼が日本人としての矜持を持っているのであれば、最も屈辱を味わったのは彼自身ではないでしょうか?

だから私は、この憤懣を彼に向けることはできません。

この怒りは極東のバカ3国や国内の売国奴に向けるべきだと思います。
戦後60年で大きく損なわれた日本人としての誇りを取り戻すために。


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鮎川龍人

こんばんは!
とても良く判ります。
心情的な部分も含めて。
ただ、中・韓の病について、既に他の国では正しい認識が広まっています。
そうです。
あの反応は、既に政治的に扱う範疇を超えています。
今後は心理学者を中心に、病理学的な立場からのアプローチが必要と思われます。
ここで問題になるのは、やはり外務省を始めとした官僚がきちんと仕事をするか?でしょう。
ではまた!
by 鮎川龍人 (2005-04-24 04:08) 

ko-bar-ber

こんにちは。TBありがとうございました。
私も総理の苦しみを感じます。でも、今回は2国間ではなく、国際会議の場で表明した点で、国際世論を大いに味方につけることができたと思います。その点ではとても評価しています。
どうせ中韓はこの発言に乗ってくるほど人物ができていないので、さっそく反発しています。世界はこれら極東3馬鹿国家を哀れに思うことでしょう。それだけの力が、今回の総理の発言にはありました。
by ko-bar-ber (2005-04-24 09:26) 

freya

TB&コメントありがとうございました☆
米英が日本擁護報道をしましたね。日本政府もこの中国批判の流れに乗って日本の名誉回復に力を入れて欲しいと思います。
昨日の首脳会談での中国の態度はかなり気に入らないけど、まあ予想通り・・ここでまた反日暴動が起こると個人的に面白いのですが。
by freya (2005-04-24 16:08) 

FD3S

鮎川龍人さん、いらっしゃいませ!
コメント&T/Bありがとうございました。

>とても良く判ります。心情的な部分も含めて。

ありがとうございます。拙い主観でお恥ずかしいのですが。

>あの反応は、既に政治的に扱う範疇を超えています。今後は心理学者を中心に、病理学的な立場からのアプローチが必要と思われます。

ホントそうですね。キチンとしたアイデンティティを確立することが彼の国々にはまず必要な気がしますね。国連にカウンセリングを頼むとか。

>やはり外務省を始めとした官僚がきちんと仕事をするか?でしょう。

これが一番重要ですよね。日本を背負っているという気概があるならば、誇りを持って仕事に邁進してもらいたいですね。
by FD3S (2005-04-24 21:29) 

FD3S

ko-bar-berさん、いらっしゃいませ!
コメント&T/Bどうもありがとうございました。

>私も総理の苦しみを感じます。
>国際世論を大いに味方につけることができたと思います。その点ではとても評価しています。

私も同感です。言い過ぎかもしれませんが、日本の「潔さ」を世界に伝えられたのではないでしょうか。

>どうせ中韓はこの発言に乗ってくるほど人物ができていないので、さっそく反発しています。

国際的な世論をバックにしていれば、いくら外務官僚とは雖も、彼の国の言いなりにはならないでしょう。
by FD3S (2005-04-24 21:32) 

FD3S

freyaさん、こちらでははじめまして!
コメント&T/Bどうもありがとうございました。

>米英が日本擁護報道をしましたね。日本政府もこの中国批判の流れに乗って日本の名誉回復に力を入れて欲しいと思います。

そうですね。中韓にしてみれば、頭が痛いでしょうね。もともと綻びだらけの言い掛かりだったのですから、崩れるときは一気にいくかもしれません。
日本政府としては有利な条件下で外交を進めて欲しいです。

>昨日の首脳会談での中国の態度はかなり気に入らないけど、まあ予想通り・・ここでまた反日暴動が起こると個人的に面白いのですが。

首脳会談でも、日本の懐の深さと狭量な中国のコントラストが出ていて良かったと思います。これからのメモリアルデイにはデモが過激化すれば、中国政府は崩壊するかもしれませんね。
by FD3S (2005-04-24 21:40) 

くろぶー

こんばんは。前回のコメントに丁寧なレスをいただきありがとうございました。
(お礼が遅くて申し訳ありません、あれからも度々お邪魔してはいたのですが)
さて今回の小泉演説、私は評価出来るのではと思っております。
また謝罪かよ~とげんなりされてる方も多いようですが、何と言ってもあの場は
常任理事国入りの支持を取り付けたい国々が一堂に会する場所であった訳です。そういう場で先の大戦などにおける日本の功績云々と言い出すのはやはり得策ではなかろうと思う訳です。謝罪と反省を表明することで各国の日本に対するイメージは随分UPしたようですし。
それにこの演説の後、国連の会議(何の会議かは失念)で中国代表が日本非難の原稿を急遽差し替えたという話も聞きました。ざま~みろ、です(笑
by くろぶー (2005-04-25 22:17) 

まったり

FD3Sさん いつもTB&コメントありがとうございます。
FD3Sさんのご意見は私自身の考えとかなりベクトルが一致してますので、
なにか同志を得たようで心強いです。これからもよろしくおねがいします。
最近、私自身の投稿作成で精一杯でなかなかお礼に参上できないのが、
大変もうしわけありませんがまたお気軽に遊びにお越しください。
http://blog.livedoor.jp/p-6126012/
by まったり (2005-04-25 22:55) 

FD3S

くろぶーさん、いらっしゃいませ!
コメントどうもありがとうございます。

>前回のコメントに丁寧なレスをいただきありがとうございました。
とんでもない!有意義なコメントを頂きましてこちらこそ感謝致しております。
>お礼が遅くて申し訳ありません
これもトンデモないことです。ご訪問頂くだけでも有難いことです。今後とも宜しくお願い致します。

日本はというよりも日本人はもっと国際的な位置とか格を認識すべきなのかもしれません。確かに隣は極東3バカ国とも揶揄される国々ですが、彼らは明らかに格下の国であり、個々に、対等に相手をすることはないと思います。
勿論、アジア、アフリカ(+場合によってはロシア)という視野で物事を考える場合は、味方にしたほうがよいでしょうが、私たちが常に相手をすべきはEU諸国であり、アメリカではないでしょうか?
要するにそういう大勢力に弱みを握られない程度に極東3国を手なずければいいだけで、こちらが卑屈になることなど全くないと思います。
過去にこだわりだければそれでよし、ただしそうすれば自分達の首を絞めることになる、それだけですから。
躾を怠った代償は大きかったですが、まだ間に合うでしょう。これから日本がすべきは、そういうことではないでしょうか?

相手を注意し諭すときには、正論だけではかえって反発を受けます。相手のプライドに配慮をしつつ諭すこと、孫子の兵法で言えば、「囲師は周することなかれ」(攻めるときに退路を完全に断ってはならない)でしょうか。

中国の対応を見れば、AA会議の発言は効果を発揮したと考えていいと思います。問題はこれからですが、関心を持って見守りたいと思います。
by FD3S (2005-04-26 00:02) 

FD3S

まったりさん、いらっしゃいませ!
コメントどうもありがとうございます。

>いつもTB&コメントありがとうございます。
いえいえ、こちらこそありがとうございます。今後ともご指導。ご鞭撻下さいますようお願い申し上げます。

>FD3Sさんのご意見は私自身の考えとかなりベクトルが一致してますので、
なにか同志を得たようで心強いです。

過分なお言葉を頂戴し、面映い限りです。私自身、多くの論客の方々のお意見を参考にしながら、研鑽している過渡で未熟なのですが、そのように仰って頂くと非常に心強くそして有難く思います。

>なかなかお礼に参上できないのが、大変もうしわけありませんがまたお気軽に遊びにお越しください。

お気遣いはご無用です。
気長に続けて行きたいと思いますので、いつでもお手すきの際にご訪問頂ければ幸甚です。また、私も遠慮なくご訪問させていただきますので宜しくお願い致します。

袖触れあうも他生の縁と申します、ブログにおいてはT/Bしあうも他生の縁という感じでしょうか。願わくば、現実社会の知己の如くお付き合い頂ければ幸いです。
by FD3S (2005-04-26 00:15) 

abusan

確かに謝罪は屈辱ではあります。只、ここで支那を追いつめても
ぶっ潰れる訳ではありませんし、ぶっ潰す位でしたら米国が
とっくの昔に行っている筈ですから。国内の反日勢力を抑制
できるだけでも良しとしなければなりませんね。

それにインドネシアなどまともなアジア諸国との友好は大事です。
謝罪した事で欧州の旧列強に対する当てつけとの効果も
期待できます。戦後日本のアジア諸国の貢献は中途半端
では無いはずですから。

名を捨てて実を採る作戦を大失態とは言えますまい。
確かに保守論壇の論客的には非常に不愉快な事
では有りますが。
by abusan (2005-04-27 12:24) 

FD3S

abusanさん、いらっしゃいませ!
コメントどうもありがとうございました。返事が遅くなり申し訳ございません。

反・反日を掲げている方々の中での肯定/否定は、突き詰めれば同じところに到達すると考えています。今までの日本政府の対応に疑問を感じ、誇りある態度を期待するということでは。
極東3バカに対する意識の違いが若干の温度差を生じているのかなと思います。私はあれらは殊更意識せずに、変な言質を与えず、刺激もせずで十分でなかと思います。黙っておけば自滅するんですから。
一方、あれらが国際的な舞台で繰る広げるプロパガンダについては、十分に配慮して、他国に同調させないようにしなければならないと思います。
味方を増やす、敵を増やさない、こういう観点から見た場合肯定的にとってもいいと思います。
さらに、小泉後についても十分に考慮しなければ、ようやくまともに触れ始めた振り子がまた元にもどることもあります。消去法的肯定ですが、任期満了まで、支持しつつ、世論の醸成という後押しで政策をも誘導することが今は大切だと思います。

これは生涯の屈辱ではなく、一時の屈辱だと思って今後の成り行きに期待したいと思います。
by FD3S (2005-04-29 00:02) 

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